間違った「賞の与え方」とは?その2

以前のブログで、間違った「賞の与え方」について(内発的・外発的動機づけの観点から)書きましたが、今回はまた違った観点からの内容を紹介します。

それはご褒美を与えるタイミングについてです。その実験で子どもたちは各グループに分けられて、「ご褒美の与え方」を先に知らされた上でテストをやるのですが、その中で特に注目すべきが次の3グループです。

①子どもに先に20ドルを与えて、前回より点数が下がれば没収する。②前回より点数が上がれば、テストが終わった後すぐに20ドルを与える。③前回より点数が上がれば、1ヶ月後に20ドルを与える。

この中で全く何の効果もなかったのが③で、これは「ご褒美をもらえない」と知らされた上でテストをやったグループと同様の結果でした。ご褒美によって成績を上げたいと考えるなら、1ヶ月後のご褒美は意味がないということです。

逆に、①と②のグループではともに成績が上がりましたが、特に①のグループの成績が大きく上回りました。ご褒美は「勝ったら後からあげる」よりも「負けたら取り上げる」ほうが効果的だということです。つまり、事前に、そして即座にもらえるご褒美に子どもたちは一番反応するということです。人間心理がよく表れているなと思いませんか?

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