過保護な親はダメなのか?

みなさんは「過保護」な親というとどのようなイメージを抱きますか。

何をする時でも子どもに付きっきりの親を見て、「あいつの親めっちゃ過保護やからなー」とか「〇〇さんのお家は子どもに対して過保護ですこと」なんて言葉を周りの人がぼやいている。こんな場面を想像すると、「過保護」っていうのはあまり良くないことなのかなーと思うのではないでしょうか。

結論を先に言うと、親の関わり方として「過保護」は別に悪いことじゃありません。もっと言うと、幼少期の子どもに対しては「過保護」であればあるほど良いです。

しかし、ここでいう「過保護」はみなさんがイメージしている過保護ではないと思います。上記の例に挙げたような親は、どちらかというと「過保護」ではなくて「過干渉」である可能性が高いです。

子どもの興味・関心を無視して、親が手取り足取り全部やってしまう。子どもが望まないことまでやり過ぎる状態。これを「過干渉」と言います。これでは子どもの欲求は満たされず、親への依存が強まるだけで、自立心が育ちません。

それに対して「過保護」とは、子どもが望むことをそれ以上にやり過ぎる状態を言います。ここで重要なのは、子どもは望むことをやれているという点です。それにより欲求が満たされ、満足することで次のステップへ進んでいける。この繰り返しで自立心が育っていきます。

もちろん、過保護も度を過ぎると良くないです。子どもにある程度は自由にやらせてあげるというのがポイントです。「ここまでだったら自由にしていいよ」というラインや枠を用意してあげて、その中では子どもに自由にやらせてあげる。そして、ラインや枠からはみ出しそうになった時に手を差し伸べてあげる。これでいいのです。

元来、子どもは自分でできることは自分でやりたいものです。自分でできることが増えていく。それこそが成長であり、それこそが喜びだからです。

子どものやることに手出しするのではなく、子どものやることをしっかり見守ってあげる。子どもが間違いそうになれば助けたり叱ったりしてあげる。これだけで子どもは心から安心します。いざとなった時には親が守ってくれる。この安心感が新しいチャレンジを生み出すのです。

正しい「過保護」で子どもの可能性はもっともっと伸ばしていけます。

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