まちがった「賞の与え方」とは

Aさんは算数が好きで、いつも楽しくやっています。2010-11-19-132901

ある時、テストで96点を取ってきました。Aさんはお母さんに言いました。「あと一問で100点やってんで!すごい悔しい!!」。お母さんは「何で間違えたんか考えてみ。次は100点取れるはず」と助言をしました。

次のテストでAさんは100点を取ってきました。それはAさんにとって初めての100点でした。それを見たお母さんも大喜び。「すごい!ご褒美に、買い物の時に好きなお菓子を買ってあげる!」二人ともルンルンです。

でも、次のテストで100点は取れませんでした。Aさんはこう思いました。「あーあ、今回はお菓子を買ってもらえへんな・・・。次、頑張ろ!」と。

この話はよくある話で、賞の与え方の良くない例です。本人が好きでやっていたものに対して金銭的な報酬を与えると、モチベーションが下がってしまうアンダーマイニング効果というものです。例えば、勉強を好きでやっている子どもに対して、良い点を取ったからお小遣いなどをあげるという賞は勉強する理由を「楽しいから」という理由から「お小遣いを貰うため」という理由にすり替えていってしまうのです。

では、どのような賞が良いのかというと、さらなる挑戦的、選択的な状況を与えてあげるのが良いです。例えば、先ほどのAさんの場合だったら、お母さんは「すごい!前の反省が活かされたかな?Aが100点を取ってお母さんも嬉しい!」「算数は面白い?じゃあ、もうちょっと難しくて面白いことに挑戦してみる?」と言って、学年が上の教材を買ってあげたり、塾に行かせてあげたりしてみると、Aさんは目を輝かせて学習するでしょう。

道具は使いようです。科学的に研究されている使い方を学んで正しく使っていきましょう。

私たち「教育の病院NOCC」では、科学的に正しい指導法・勉強法をみなさまにお届けしています。教育について悩んでいること、分からないことなど、相談したいことがあればいつでも扉をNOCCしてくださいね。お待ちしています。

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