「私の育児このままで良いのかな?」と迷う新米ママパパへ

初めての妊娠、出産を経て、いよいよ育児という新たな扉を開いた新米ママ・パパの皆さん。

「育児ってこんなに大変だったんだ!」
と実際に子育てスタートし、身をもって感じた方も多いのではないでしょうか。かくいう私も、その1人です。

おむつを替えて、授乳して、離乳食の準備をして、ああ散歩にも行って外気浴させてあげたい!それに加えて家事なんかもあれば、1日なんてあっという間です。

「我が子に今日は何もしてあげられなかった」
「刺激が足りてないのでは?」
なんて不安に思う日もあるかもしれません。


「私の育児、このままでいいのかな

そう感じてしまう新米ママパパさんにこそぜひ読んで欲しい一冊が『いい親よりも大切なこと』

こちらは、2人の保育士の方によって「保育士だからこそ気づけること」という視点で書かれてあります。

「別に親はエンターテイナーにならなくても良いんです!」

そんな一文をこの本の中で見た時、すっと心が軽くなったのを感じました。

以下は、この本を読んで個人的に要約したものです。

いい親よりも大切なこと

 子どもの力を信じ、先回りしない

大人はついつい「子どものために」と先回りしてしまいがちではありませんか?

子ども自身がおもちゃなどを使って十分に遊び尽くした後に「実はこういうことにも使えるよ」と遊びのヒントを紹介するのは良いことですが、初めから親が「これはこういうものよ」と教える癖がついてしまうと、子どもは学びを得る大切な機会を失ってしまいます。

※ふと自分の幼少期の頃を思い出してみると、よく私の親が先回りをしてくれていました。それにより、いつしか「受け身」でいる自分に気づいたのです。もしやこの「先回り」が私の性格を受け身にしていたのでは?とこの本を読んで自己分析してしまいました(笑)。

他にもこんな例が載っていました。

子どもは特に一見何をしているか理解しがたい動きも多く、大人はそれが実は大切な行為の最中だと気づかない。例えば、子どもがお店に置いてあったおしぼりをいじって自分なりに楽しんでいる時に「ほら、こっちにおもちゃがあるわよ」と既製品を渡してしまう

遊んで欲しくないもので遊び始めてしまった時はダメな理由をしっかり伝えましょうとこの本では教えてくれています。
大事なのは「どうせまだ理解できないだろう」と思わずに、しっかりと子どもにダメな理由を伝えること。

※このことを肝に銘じ、我が子とのエピソードをひとつ

まだ7ヵ月だった私の娘は、うまく自分で飲み物が入ったスパウトマグを持って飲み物を飲むことが出来ませんでした。

持たせてみれば持ち手を舐め始めたり、逆さまにしてみたり…。
いつも私が持って飲ませるか、自分で飲めるよう挑戦させてみるも結局持ち手を舐め出してしまい「違うよ、飲むところはここ。こうやって持つんだよ」なんて私が手取り足取りさらには口を出しながら直していたのですが

この本を読んで一度そういった行為をやめてみることにしました!

ある日のことです。
娘にマグだけ渡すと案の定、いつものように持ち手を舐めたり、ブンブン振り回したり(笑)。

でもここはじっと我慢。
先回りせぬものか!と見守っていると、なんと最終的に持ち手をしっかり持って自分でグビグビ飲んでいるではありませんか。

「なんだ、自分で飲めるんじゃない!」

そう思ったのと同時に、赤ちゃんは赤ちゃんなりに舐めたり触ったり、時には振り回したりしてそれを研究しているのだなと改めて実感した一例でした。

目まぐるしく過ぎる日々の中
我が子に付きっきりで物事を教えたり
なんでもやってあげたりしなくても良いんです。

「適当に子育てしているって思われない!?」

いえいえ、違います。

その子の本来持つ才能を引き出してあげるべく、あえて見守っているのです!
放置をしているわけではない、と自信を持ちましょう。

まさに「育児は忍耐」ですね(笑)。

「魔法の話し方」を意識して接してみよう

子どもと過ごす中で危ないシーンが訪れると思わず声をあげてしまうこともありますよね。

「どうやったら子どもにうまく伝えることができるんだろう」

そんな疑問について
保育士プロであるお二人が本の中で紹介してくださっています。

それが「魔法の話し方」というもの。
4つのルールがあるので、ぜひ皆さんも心のどこかに留めておいてください。

①否定しない

「走らない!」は「歩こうね」にチェンジ!

②命令しない

「〜しなさい!」は「〜してみる?」「〜しようね」にチェンジ!

③気持ちに共感

「泣かないの!」は「悲しかったんだね」と共感!

④大人の気持ちを伝える

「いい子にしてなさい」は「その方がママは嬉しいな」にチェンジ!

思わず言ってしまいそうな「走らない!」「〜しなさい!」という言葉はグッと飲み込んで言い換えてみましょう。

例えば、「走らない!」というこの言葉。
子どもからしてみれば「じゃあ走らない代わりにどうすればいいの?」という状態に陥ってしまうのだとか。
だからこそ「歩こうね」と子どもにして欲しいことを言葉にして伝えるのが重要なのです、と著書に書かれていました。

子どもを喜ばせるエンターテイナーにならなくてもいい!

育児をし始めるとよく聞くのが
「子どもに日々さまざまな刺激を与えた方がいい」ということ。

例えば、月齢の近い子どもと遊んでみたり、
お家で子どもと新しい遊びをしてみたり、
時には子育てサロンに行ったり、
動物園や水族館に行ってみたり
…!?

日々そういった刺激を与えて、脳のシナプスを繋げなくてはと躍起になっている新米ママパパさんもいるのではないでしょうか?

確かに脳のシナプスに関してはとっても大事なことだと思います!

でも、親自身が
「刺激刺激を与えてあげなくては
とノイローゼ気味になってしまったら元も子もありません。

そんな中、この本では

『何か新しいものに出会わせないと!と焦るママもいますが、難しく考えなくても大丈夫。』と載っていました。

著者曰く
「五感に響くものであればなんでもOKなんです!」と。

…いやいやそう言われてましても!
具体的にはどんなことなの?となりますよね。

例えば我が子に刺激を与えたいから水族館へ行ってみたとします。
しかし、せっかく来たのに我が子はずっと寝ている
…。そんな時「残念だ、今日のスケジュールは失敗だった…」と残念に思われる方もいるのではないでしょうか。

でも大丈夫、それでもいいんです。たとえその場で寝てしまっていても、赤ちゃんは寝ながら「その場」をしっかりと感じ取っているそう。だから、寝ていたとしてもしっかり五感に響いているのだとか!

水族館などの遠出のお出かけ以外にも、日々の生活の中で五感に響くものはたくさん潜んでいます。

時には窓を開けて風を感じながらご飯を一緒に食べてみたり、キッチンでお料理の様子を見せてみたり。

きっと大人にとったら当たり前のことでも、子どもにとっては大きな刺激になっているはず。

さてもうひとつ、こちらの本の中で例が載っていました。

楽しんでくれる子どものためにと「いないいないばあ」をずっと続けていたママがいたそうです。喜んでくれる笑顔は、ママの活力ともなりますが、さすがにずっとはママも大変ですよね。

著者は「ママが疲れたらやめてもいいんです!」と力強く背中を押してくれています。

「子どもは遊んであげなければならない存在」ではなく、自分たちで遊びを見つけ出す事ができる子たちである。だからこそ、ママをはじめとする親以外のもっといろんなものが、子どもに素晴らしい世界を教えてくれるのです。

ほら、まさに「親は子どものためのエンターテイナーにならなくてもいい」ってことですよね。

新米ママ・パパさん!
肩の力を抜いてくださいね♪

まとめ

以上が、『いい親よりも大切なこと』をまとめてみたものです。この本の中にはまだまだたくさん、新米ママ・パパに響くような言葉や、その時々の対処法などが書かれています。

忙しい毎日の中でついつい忘れがちな「当たり前の大切さ」とも改めて向き合えるかもしれません。

0歳のお子さんを持つ方から、イヤイヤ期のお子さん、小学生のお子さん

どんな年齢のお子さんをお持ちの方にとっても参考になる一冊だと思います。

もし自分の育児に悩むことがあったら、ぜひ一度立ち止まって、一息つきながらこの本に書かれた内容をじっくりと感じてみてください。今回ご紹介した内容に科学的根拠はありませんが、育児の考え方の一つのしてご参考になればと思います。

実際に手にとって読んでいただければ、サブタイトルにもある「〜子どものために”しなくていいこと”こんなにあった!〜」という言葉の意味を実感できると私は思います。

今後、NOCCではほかの書籍などもご紹介してくので、いろんな角度からご参考いただ ければと思います。

書籍紹介

書籍名 いい親よりも大切なこと〜子どものために“しなくていいこと”こんなにあった!~
著者 小竹めぐみ、小笠原舞
(自治体や企業からも引っ張りだこの保育士起業家コンビ)   

小竹めぐみ
1982年生まれ。合同会社こどもみらい探求社共同代表。NPO法人オトナノセナカ創設者。保育士をする傍ら、家族の多様性を学ぶため、世界の家々を巡るー人旅を重ねる。砂漠の民とアマゾン川の原住民の暮らしに大きなヒントを得て、2006年より”違いこそがギフト”と発信する活動を開始する。幼稚園、こども園、保育園に勤務後、自分らしい保育士の形を見つけようと決意し独立。人のもつ凸凹を大切にしながら、日々の変化を楽しみに暮らしている。(HPより抜粋)
小笠原舞
1984年生まれ。合同会社こどもみらい探求社共同代表。asobi基地代表。幼少期に、ハンデを持った友人と出会ったことから、福祉の道へ。大学時代にボランティアでこどもたちと出会い、彼らの持つ力と創り出す世界に魅了される。20歳で独学にて保育士国家資格を取得し、社会人経験を経て保育現場へ。こどもたちの声を大切にできる社会を目指し、既存の枠にとらわれず、新しい仕掛けを生み出しながら過ごしている。(HPより抜粋)
発行所 新潮社
発行日 2016年12月16日

 

ABOUTこの記事をかいた人

Yanagibashi

2019年に娘が誕生!新米ママとして日々奮闘中です。知育やモンテッソーリ教育などに興味があり、我が子が将来色んな選択ができるような子育てをしたいという目線で様々な育児書を参考に記事を書いていきます!

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