プレママ必見!モンテッソーリ子育てをするならこの1冊

こんにちは。

今回は「未来の才能をのばす 0歳と1歳のモンテッソーリ子育て」について書かれている書籍をご紹介します。

こちらは、保育士でモンテッソーリ教師をしている著者が、0歳と1歳にスポットをあて、モンテッソーリ教育をイラストとマンガでわかりやすく紹介しています。産前から2歳ごろの赤ちゃんの成長についてまとまっており、プレママにも分かりやすくモンテッソーリ教育について説明しているので、子育てが始まる前に読んでおきたい一冊です。

実際、どんなことをすれば良いのか、具体的なモンテッソーリ子育てをまとめてみました。
それでは詳しく見ていきましょう!

以下は、この本を読んで個人的に要約したものです。

未来の才能をのばす 0歳と1歳のモンテッソーリ子育て

1.生まれる前に

赤ちゃんが生まれる前にする準備は「安心感」がテーマです。ママもパパも赤ちゃんも安心できる環境を整えることが最優先です。

  1. お腹の赤ちゃんにたくさん声かけしよう
    妊娠20週頃から、お腹の中の赤ちゃんはすでに音が聴こえています。そんな胎児にとっていちばん聴こえやすいのが、近くにいるママの声。声をかけながらお腹をさすったり、手をあてたりしながら話しかけることで、赤ちゃんにとってママの声が心のよりどころとなり、快適だったママの胎内から生まれて未知の世界に出ても安心して過ごせます
  2. 「4つのコーナー」を作ろう
    新生児のお部屋作りは「いつもと同じ」ことが大切です。妊娠中にぜひ赤ちゃんを迎えるお部屋の準備をやっておきましょう。
    モンテッソーリ教育では、「4つのコーナー」を作ることを推奨しています。お部屋を「寝る」「授乳」「おむつ替えや着替え」「運動」のコーナーに分けて、赤ちゃんに「いつも同じ場所」で「いつも同じ行動」をさせてあげると赤ちゃんは安心すると考えています。なぜなら、生まれた直後から3歳ごろまでは「秩序」にとても敏感だからです。
  3. 「トッポンチーノ」を用意しよう
    トッポンチーノとは、赤ちゃんの小さなお布団のことです。モンテッソーリ教育では、新生児をトッポンチーノを使って抱っこすることを推奨しています。
    できればママが妊娠中に布団の中に入れておくなどしてママの匂いをつけておくと良いでしょう。なぜなら、このトッポンチーノがあれば、ママ以外の人が赤ちゃんを抱っこしても抱き心地が変わらず、ママの匂いで安心できるからです。

2.生まれたら

  1. 母子共生期
    モンテッソーリ教育では、生後6〜8週間ごろまでを「母子共生期」と言います。母子共生期は赤ちゃんとママができるだけ密着して過ごすことが大切です。そのため、この時期の来客はできるだけ控えてもらうよう、パパも協力して赤ちゃんとママが二人だけでゆったり過ごせる環境を整えてあげましょう。
  2. 母乳育児
    モンテッソーリ教育では、可能な限り母乳育児を推奨しています。
    母乳をあげると、「乳首を吸われる刺激で、ママの子宮の回復を助ける」「赤ちゃんが顎や顔の筋肉をたくさん使って飲むため、骨・歯・筋肉がよく発達する」「飲みはじめからおわりまで、おっぱいの味が変化してくため、赤ちゃんはフルコースを食べるように母乳を楽しめる」などのメリットがあります。 

    特に、出産後数日の間に出るコッテリとした「初乳」は、さまざまな免疫物質が通常の母乳よりずっと多く含まれているため、ぜひとも赤ちゃんに飲ませてあげたいものです

  3. モンテッソーリ式授乳
    モンテッソーリでは、赤ちゃんは環境さえ整えばひとりでなんでもできるとても賢い人だと考えています。そのため、授乳は赤ちゃんのタイミングで自由に与えるのを推奨しています。日本ではこれを「自律授乳」と呼ばれるようです。 

    自分から吸いついてくるようであればそのまま飲ませてあげる、吸いついてこなければ無理して飲ませないのがポイントです。 哺乳瓶を使う場合は、母乳をあげるような抱っこの姿勢で赤ちゃんとの一体感を味わうように授乳しましょう。瓶の中のミルクがなくなっても、しばらくは抱っこの姿勢で、肌と肌を触れ合わせてスキンシップを楽しみましょう。

  4. 入眠儀式
    赤ちゃんのねんねも「いつもと同じ」入眠のタイミングとやり方をして、上手に入眠へ導きましょう。大人も子どもも、睡眠のために心がけたいポイントは、次の6つです。 

    ①夜寝る前には、部屋を暗く静かにする
    ②夜中起きても明るい電気をつけず、しばらく様子を見る
    ③朝は決まった時間にカーテンを開けて、日の光を入れる
    ④日中はできるだけ、午前中に太陽の光を浴び、身体を動かす
    ⑤夜の入眠儀式を作る(例えば、決まった時間に歌を歌う・絵本を読むなど)
    ⑥「寝る場所」に、刺激になるものを置かない(例えばおもちゃやモビールなど)
    理由や詳細は本書で確認してください。夜泣き専門保育士の清水悦子さんの著書も参考になります。

3.0〜5ヶ月ごろまで

モンテッソーリは「子供には生まれつき、自分で自分を教育できる力が備わっている(自己教育力)」ということを発見しました。この能力は主に3つに分けられます。

  1. 吸収する心
    赤ちゃんはどんな環境にも適応できるよう、特別な働きをする脳をもっています。0〜6歳の赤ちゃんが持つこの能力のことを、モンテッソーリは「吸収する心」と呼びました。まわりの環境をそのままそっくり吸収し、苦労せずに身につけられる順応性は、一生を通じてその人のベースとなります。
  2. 敏感期
    敏感期とは、生きるために必要な能力がラクに身につく、子どもだけに現れる一時期のことです。その時期を過ぎると消えてしまって二度と現れません。敏感期の子どもは、興味をもったことへの感受性が高まり、集中して同じ動作を繰り返します。
  3. 人間の傾向性
    人間の傾向性とは、人間ならではの普遍的な知的好奇心のことです。例えば、赤ちゃんがハイハイするのは「周囲を探索したい」という傾向性からくる行動です。赤ちゃんの意味不明な行動も、傾向性を理解したうえで眺めると納得できるようになります。

0〜3ヶ月ごろのねんねの時期の赤ちゃんには、上から吊るすモビールを使うと視覚と好奇心を育みます。この時期の赤ちゃんは早過ぎる動きには焦点を合わせられないので、ゆったり回転する、白黒コントラストがはっきりしたモビールが最適です。
モビールは視覚の発達を促したり、好奇心を刺激したりするものですが、触ったり聞いたり舐めたり嗅いだりしても楽しいものもあるので、この時期は五感をフルに育ててあげられるものを用意するのがおすすめです。

モンテッソーリ教育で大事にしているのは「手の力」です。手は「飛び出た脳」と言われるくらい、手を使うことで脳がどんどん発達していきます。赤ちゃんの手の発達具合に合わせて、指の動きを練習できる音の出るガラガラやビーズなどのおもちゃを用意すると良いでしょう。

0〜3歳は「話しことばの敏感期」と言われています。特に、脳の聴覚を担う場所が著しく発達する0歳の1年間は、あらゆる音を聞き分けることができると言われています
この時期は、たくさんの言葉を体験できる「豊かな言語環境」が重要です。テレビやCD教材ではなく、音のない静かな環境で子どもと対話できる時間をつくりましょう。大人はただ話しかけるだけでなく、赤ちゃんが何か音を発しているときに反応したり聞いてあげたりする態度をとることが大切です。

モンテッソーリ教育で「離乳の敏感期」と呼ばれる離乳を身につける時期は、生後5ヶ月ごろと言われています。この頃になると、でんぷんを分解する消化酵素が唾液に含まれるようになり、母乳やミルク以外も口にすることができるようになります。
子どもが食べ物に興味を示すようになったり、歯が生え始めたりしたら、少しずつ離乳食をはじめてみても良いでしょう。このとき、授乳とは違い、子どもの自立を促すために「対面」で食べさせることがポイントです。

4.6ヶ月〜2歳ごろまで

  1. 運動の敏感期
    生後6ヶ月〜1歳ごろは寝返り、ズリバイやハイハイ、つかまり立ちや伝い歩きと積極的に動き始める時期です。この時期は「運動のコーナー」にあるマットは滑るため取り除き、裸足で畳やフローリングの上で過ごすのがベストです。運動の敏感期にいる赤ちゃんは、自分の思った通りに手や体を動かせるように、動いても安全な環境を整えてあげましょう。
  2. 3段階レッスン
    モンテッソーリ教育では、子どもにものの名前を覚えてもらうために「セガンの三段階レッスン」を推奨しています。
    それは、物の名前をできるだけ実物を見せながら伝える→その名前の物を選択肢の中から選ばせる→その名前を尋ねる、という方法です。最後の三段階目は3歳ごろまでしなくても良いです。子どもが名前を間違えても、指摘せず一段階目に戻って根気よく名前を伝えましょう。
  3. 絵本の選び方
    0〜2歳ごろは、身近な物(車や野菜など)が描かれている絵本や、絵は現実に近い実物が描かれている絵本がおすすめです。絵本は低めの表紙が見える絵本立てや棚を用意し、いずれ子どもが選べるようにすると良いでしょう。
  4. トイレット・ラーニング
    モンテッソーリ教育では、大人が主体のトイレ・トレーニング(トイレを訓練させる)ではなく、子どもが主体のトイレット・ラーニング(トイレを学ぶ)という呼び方をしています。
    ひとり歩きができるようになるころからはじめ、排泄感が育ちやすい布おむつを推奨しています。おむつを替える際はコミュニケーションを意識して、状況を説明するなど優しく声かけしながら交換してあげると良いでしょう。
  5. 食卓に赤ちゃんの席を用意
    6ヶ月が過ぎてお座りができるようになったら、離乳食の時間とは別に、みんなが食事をするダイニングテーブルに安定した子ども用イスを用意して、大人の食事の時間に少しずつ参加させてあげましょう。家族の食べる様子を見たり、子どもがいることを意識してお話ししながら食事の楽しい雰囲気を味わうと、赤ちゃんはますます食事に興味を持つでしょう。
    授乳は静かな場所でママと二人の時間を、食事は家族で楽しみながら行うことで、社会性を少しずつ学んでいきます

まとめ

以上が、「未来の才能をのばす 0歳と1歳のモンテッソーリ子育て」をまとめてみたものです。

私はモンテッソーリ教育に関する子育て本をいくつか読んでモンテッソーリ教育を勉強していますが、この本を読んで改めてモンテッソーリ教育とは子どもへの信頼と尊敬を忘れず、自立と自律を促す教育法だと感じます。子どもが持つ可能性を信じてそれを見守るのがモンテッソーリ教育の真髄だと思うので、その子育てとなると、親はサポートの仕方を学ぶだけです。

本書は0〜1歳にスポットをあて子育てについて書かれていますが、モンテッソーリ教育は24歳までの青年期まで通用する教育法なので、一生を通じてこの教育法を続けていけたら、きっと子どもの飛躍的な成長を育むことができると思います。そして何より良いのが、元々障がい児に対して行っていた教育法なので、どんなお子さんにも適応できるのがこの教育法の本質です。ぜひ、みなさんも本書を読んで、モンテッソーリ子育てを取り入れてみてはいかがでしょうか?

今回ご紹介した教育法は科学的根拠に基づいたものではありませんが、一つの考え方として子育ての参考になればと思います。

忙しい育児の中で読む時間が取れなかったり、じっくり本の世界に浸れなかったりしますよね?そんな時にこのまとめがお役に立ったら嬉しいです。

今後、NOCCでは他の書籍もご紹介していくので、引き続きご参考いただければと思います。
まとめや要約を知りたい書籍がございましたら、ぜひお気軽にコメントください。

書籍情報

書籍名 未来の才能をのばす 0歳と1歳のモンテッソーリ子育て
著者 あべようこ

モンテッソーリ教師・教育コンサルタント。上智大学文学部教育学科卒。モンテッソーリ教育のポータルサイト「イデー・モンテッソーリ」を運営し、国内外のモンテッソーリ教育関係者や園の取材を多く行っている。

発行所 河出書房新社
発行日 2019.10.07

 

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