「一流の育て方」に学ぶ子育て法とは?7大方針55カ条全貌公開!「主体性を伸ばす・視野を広げる」(その1)

こんにちは。

今回はリーダーシップを育む「一流の育て方」について書かれている書籍をご紹介します。
一流とは、『ある分野で、第一等の地位にあること。また、そのもの。「━の人物」 「━企業」 (広辞苑)』という意味。つまり、ある分野で突出している・最高の地位にいるということです。子どもを「一流」に育てる親はどんな教育・子育て方法をしていたのか、気になりますよね?!

本書は「親の教科書」というコンセプトで書かれており、7大方針55カ条にまとめられています。ここでは、その全貌を私の子育て経験や意見とともにまとめてみたいと思います。詳細にみていきたいため、3回に分けてご紹介しようと思います。その1では「主体性を伸ばす・視野を広げる」について、その2では「グリットとコミュニケーション」について、その3では「教養と一番大切なこと」についてまとめていきます。

それでは早速、読み解いていきましょう!

以下は、この本を読んで個人的に要約したものです。

一流の育て方

本書の特徴として以下3つ挙げられており、
①優秀なエリート学生のアンケートによる、子ども視点「親に最も感謝する教育法」
②豊富な育児経験を有する、親視点「一般論を押し付けない多様な教育法」
本質的には自己実現のための「リーダシップ育成方法」
が分かるという点で、他に類を見ないと著者は自負しています。

また、様々な業界で成功しているビジネスリーダーや200人もの優秀な学生を対象とした家庭教育に関するアンケートが収載されています。著者の子育て論だけでなく、実際に多くの一流子育て経験談が詰まった本は他にないでしょう。
「育児・子育て」という観点から私なりにまとめていきたいと思います。
それでは、一流に育てる子育て方法とは一体どんなことをしたら良いのか、詳細にみていきましょう!

1.「主体性」を最大限に伸ばす

著者の考える主体性とは、「自分を知り、自分で決められる力」のこと。他人に流されず、「自分の軸」からブレないでいられる判断力と自信がある人は、きっとリーダーシップを発揮して成功するでしょう。その主体性を育むには以下9つの方法が良いようです。

  1. 自由を与え、自分を探させる
    例えばレストランのメニューや今日やる事、日常の些細なことから決定権を委ねてみると、子どもは自分にとって何が大切で何が好きなのかをだんだんと理解していき、自身の価値観を育むことにつながります。何でも自分で決断することを覚えれば、自分で人生を主体的に切り拓いていく楽しさを知り原動力を見出していくことでしょう。
  2. 目標を設定させよう
    辿り着きたくないゴールに向かって自主的に努力する子どもはいません。自分で決めた目標に向けて頑張る努力は、親も目を見張る程。自主性と責任感、そして集中力を引き出すためには、自分で目標を設定させることが大切になります。お小遣いの使い道、習い事をいつまで続けるかなど、子ども自身に関することは責任を持たせましょう
  3. 進路は子どもの意思を尊重せよ
    親が子どもの進路を押し付けると、子どもの人生が破綻します。なぜなら、子どもが何かにつまづいた時、必ず親を恨み自分の進路を後悔するからです。時代遅れの親は子どもの未来を邪魔せず見守ることに徹するべきなのです。
  4. アドバイスは十分に与える
    いくら自主性を尊重しろといっても、子どもと親では経験値も知識量も違います。完全な自由放任ではなく、方向性をアドバイスし、道標を示すのは必要不可欠です。優秀な学生でも、「親からの助言が欲しかった」と言う人は多いようです。最終判断は子どもに任せ、それまでの選択肢や情報提供は怠らず、むしろ進んで手助けしても良いのかもしれません。
  5. 選択肢を示し、最終選択は子どもに任せよ
    上記にも書きましたが、情報収集や選択肢を用意するのは、親の役目・親の方が有利なのかもしれません。子どもが「考えるための材料」を提供し、最終選択を任せる方法が一番良いようです。特に、小学生の塾選びや個性に応じた習い事などは親の直感や判断力が才能を開花させる一因になるかもしれませんね。
  6. 過保護に育てない
    本書には、『過保護と育児放棄の間の絶妙なバランスを保つこと』と記されています。これは子育てしているとなかなか難しいのが分かります。身の回りの世話をやってあげたくなるけれど、自分でやらせようとすると最初はなかなかできず余計手を焼くなど相反する局面は、育児中よくあることだと思います。こんな些細なことのみならず、多くのことにおいて、子どもの主体性を育みたいのならば、親が忍耐して子どもの積極性や主体性を見守り、失敗を通じて学んでいく姿勢を見守らなければなりません。
  7. 個性を尊重する
    協調性ばかりを重視していても、周りに流され「自分」を持たなくなります。「自分の考えは何か」「自分は何をすべきか」を自分で決める習慣をつけることが良いです。ニュースや報道に対して子どもの意見や感想を聞いたり、自分の主張は批判されても振り回されず意見を曲げない訓練を積むと良いでしょう。
  8. 人の役に立て
    「人に迷惑をかけてはいけない」「他人に迷惑をかけるな」と育てられた子は、消極的で過度に慎重になるようです。大志を抱かせたいならば、多少の迷惑やリスクをかけてでも、覚悟を持って動くべき時もあります。「迷惑をかけないように」という過度な遠慮が、子どものやる気やモチベーションを削がないように注意する必要があるようです。
  9. 「小さいこと」から自信をつけさせる
    特定の分野で一芸に秀でることが子どもの自信や継続する力につながります。幼少期に学業やスポーツで自信や教訓を得ると、他の分野でも「やればできる」という不確かな自信をつけることができるでしょう。何か一つ、子どもの自信につながるような分野を見つけてあげることが、子どもの主体性や積極性を育む上で大切なようです。

以上、9つの「主体性」を育む方法をまとめました。

私は、総じて子どもは知的好奇心の塊なため、何事も主体的に取り組む性質があると思っており、普段も着る洋服から今日何をしたいかまであらゆることに選択肢を設けています。しかし、嫌なことは選択肢があってもやらないもの。やりたくないこと嫌でもやらなければならないことなどは、選択肢を用意するよりも、それができるようたくさんの自由を与えて、その中からやりたくなるように導いて、気付いたら終わっていたというような工夫をしています。

この章を読んでも分かる通り、親のサポートが如何に重要かが分かります。子どもの未来は親次第で変えられると感じました。

2.「視野」を広げ、天職に導く

著者は、『「視野を広げて、天職を見つけさせる」という教育は、親が子どもにできる最も重要な教育の一つである』と説いています。天職を見つけられたら人生楽しい時間が増えますよね。人間関係の広がりや幅広い経験は、視野の広がりにつながります。この章では、子どもが「何が好きで、何に才能があり、どの分野なら競争に勝てるのかを気づかせ、その道に進む道筋をつける」以下、6つの方法を探っていきます。

  1. 知的好奇心を刺激する
    子どもが自ら視野を広げることは難しいため、親が学ぶことの楽しさを伝え、幅広い経験を与えるのが良いようです。ここでも親の努力が子どもの視野の広さを決めるということがわかります。
  2. 読書で知見を広め、学習習慣を身につけさせる
    視野を広げるためには何をすれば良いのか。優秀な学生を対象としたアンケートでは、やはり「読書」が一番良かったようです。特に、幼少期からの読書習慣により、文章読解力や知的好奇心の広がりが形成されたとのことでした。本は実生活では会えない人の思考や価値観に触れることができます。著者は、毎日一時間くらい親子で読書をする時間を捻出すべきだったと言っています。各家庭それぞれの生活に見合った読書の時間を設けるのも良いかもしれませんね。
  3. 「好きな本」で読書を習慣化させる 
    親が読ませたい本ではなく、子どもが読みたい本を読ませると良いようです。その子どもが読みたい本とは、好きなアニメのキャラクター本や車のおもちゃの本などなんでも良いとのこと。しかし、兄弟で好きな本や興味が違うため、本が家にたくさんあるからといって、下の子に本を与えないのは良くないそう。それぞれの関心に合った本を選び与えることが一番大事です。
  4. 世界に視野を広げる
    「かわいい子には旅をさせよ」といいますが、遊びや旅を通して多様な経験を積ませ、人間関係を広げることが視野を広げる一番の得策なようです。世界旅行とまでは行かなくても、近郊へ出かけたり、普段しないことを体験するのは、幼少期から必要な経験だと私も思います。
  5. 「自分から興味を持ったこと」を応援する 
    自分の強みとして「好きなこと・得意なこと」を知っている人は、どんなことにも積極的に挑戦できます。なぜなら、好きなことに夢中になった経験が「なんでもできる」という自信につながるからです。その好きなことですが、子どもが夢中になったことが学校の教科や習い事とは直接関係なくても、親は大いに歓迎すべきだそう。子どもが自ら興味を持ったものは、惜しみなく応援することで、子どもの探究心や知的好奇心を満たしてあげることが一番良いようです。
  6. 才能の種を見つけて「原石」を磨く
    子どもの才能の原石は親や誰かが磨いてあげないと宝石にはなりませんよね。子どもにとって唯一無二の親の応援は、強いモチベーションとなり物事を継続する力を育むことにつながります。子どもの興味が熱い時期に、タイミングを逃さずその分野を深く学ぶことが良いようです。

以上、6つの「視野」を広げる方法をまとめました。

私は、有名なアーティストやアスリートの後ろには、必ず優秀な親やコーチがいると思います。才能の原石を磨くのは本人の努力とその周りにいる応援者のサポートの賜物だと思うのです。子どもが天職につき、人生を楽しく過ごせたら、子育ては完璧だったと言えるのではないでしょうか。子どもの興味・関心事が何なのか夢中になれることは何なのかを見極め、「鉄は熱いうちに打て」という教訓を忘れずに見守っていきたいものです。

まとめ

以上が、「一流の育て方」をまとめてみたものです。

まだ本書の序章をまとめただけですが、総じて親のサポートが如何に大切か、また子どもの知的好奇心や探究心を引き出す工夫次第で、子どもは確実に伸びると感じました。子どもに選択肢を与える・最終決定権を委ねる部分は、これからの子育ての中で大事なポイントになっていくので忘れずにいたいと思いました。
「一流の育て方」講座は始まったばかり。その2もすぐにアップロードされますのでぜひお楽しみに。

今回ご紹介した教育法は科学的根拠に基づいたものではありませんが、一つの考え方として子育ての参考になればと思います。

忙しい育児の中で読む時間が取れなかったり、じっくり本の世界に浸れなかったりしますよね?
そんな時にこのまとめがお役に立ったら嬉しいです。

今後、NOCCでは他の書籍もご紹介していくので、引き続きご参考いただければと思います。
まとめや要約を知りたい書籍がございましたら、ぜひお気軽にコメントください。

書籍情報

書籍名 一流の育て方
著者 ムーギー・キム /ミセス・パンプキン 共著

ムーギー・キム
1977年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA(経営学修士)取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、世界で最も長い歴史を誇る大手グローバル・コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、韓国・欧州・北欧・米国ほか、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より世界最大級の外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当したのち、香港に移住してプライベートエクイティファンドへの投資業務に転身。フランス、シンガポール、上海での留学後は、大手プライベートエクイティファンドで勤務。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。グローバル金融・教育・キャリアに関する多様な講演・執筆活動でも活躍し、東洋経済オンラインでの連載「グローバルエリートは見た!」は年間3000万PVを集める大人気コラムに。著書にベストセラー『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』(東洋経済新報社)がある。

ミセス・パンプキン
1947年生まれ。立命館大学法学部卒業。4人の子どもはそれぞれ、プライベートエクイティ・プロフェッショナル、ニューヨーク州弁護士やロンドン勤務の公認会計士、カナダの大学教員などグローバルに活躍するプロフェッショナルに成長。東洋経済オンラインでの長期にわたる人気連載「ミセス・パンプキンの人生相談室」では膨大な数の相談をこなし、さまざまな家庭問題について洞察あふれるアドバイスを提供している。

発行所 ダイヤモンド社
発行日 2016年02月

 

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