難しくて諦めた勉強へのやる気を取り戻すには?①

こんにちは♪
みなさんは仕事でも勉強でも、途中で行き詰まって諦めてしまうことはありませんか?

私は、学生時代は勉強中、わからない問題が続くと諦めることが多かったです。
お仕事では、記事を書くのが行き詰まると、「もう無理ーーー!!」ってなって諦めてしまいます(笑)
(もちろん時間をおいたらまた再開しますが。)

みなさんも、お子さんが勉強を始めたと思ったらいつの間にかやめてしまっていて、「どうしたん?」と聞くと「わからんから」って返ってくる、なんていう経験はないでしょうか?
そして、一度諦めてしまうと残念な気持ちを引きずってしまい、再挑戦するのに少し時間がかかってしまうのは私だけでしょうか。。

今回は、課題をこなしていく中で、解けない問題に対する諦め行動が続くと自信や持続性はどうなるのか!?」、「諦め行動が続いた後にどうすればもう一度課題に取り組もうとすることができるのか!?」について研究した論文を2回に渡ってご紹介します♪

今回の実験では、5文字の名詞のひらがなのアナグラム課題を使います。アナグラム課題とは、単語の文字の順番が入れ替えられた状態で出題され、それを正しい名詞になるように並び替えるというものです。

この課題の中には、答えが作れない不可能問題が入っていて、これによって「解けない」→「もういいや」という行動を引き出すんです。で、そこにいい感じの介入を加えることで、不可能問題に対する取り組み時間が長くなるのか!?について調べています。

解けない問題が続くことで、本当に諦めてしまうのか!?
諦めてしまったとして、何か対策はできないのか!?

ではご紹介します♪

*専門的な内容になりますので、とりあえず結果が知りたい!という方は
まとめ」まで読み飛ばしていただいても大丈夫です!

課題への取り組みの持続性に及ぼす諦め行動と介入のタイミングの影響

実験1

目的

諦め行動による自己効力感や持続性の低下が実際に見られるかどうかを検討
*諦め行動:「持続的に取り組むことが課題の目標に対して適応的な場面において、学習者自身の判断で自発的に課題の解決を断念すること」

方法

実験参加者
大学の学部生・大学院生49名

内容
実験課題
ひらがな5文字の名詞のアナグラム課題32問。
参加者には、
・全部で32問出題されること
・解答の制限時間は一切ないこと
・一度パスした問題には戻ることはできないこと
・できるだけ多くの問題に正答することがこの課題の目標であること
の4点を教示。

参加者を2群に分けられた。
実験群:正答可能な問題28問と不可能問題4問(8、16、24、32問目)
統制群:正答可能な問題31問と不可能問題1問(32問目)

自己効力感
課題固有の自己効力感(task-specific seif-efficacy:以下SSE)(三宅.2000)を一部改変。
SSE-total(総合的な評定
「アナグラム課題をうまく解く自信はどのくらいありますか。」という質問に対して、①まったく自信がない〜⑦とても自信がある、で選択。

SSE-relative(相対的な評定
「他のA大学生の学生と比較したとき、アナグラム課題の成績におけるあなたの相対的な位置はどのあたりだと思いますか。」という質問に対して、①下位〜⑦上位、で選択。

SSE-absolute(絶対的な評定
「前半の16問中、いくつ解けると思いますか。」「後半の16問、いくつ解けると思いますか。」」「次に同じようなアナグラム課題をやるとしたら16問中、いくつ解けると思いますか。」の3種類の質問に対して、①10問以下〜⑦16問、で選択。

測定は、課題実施前(事前)、前半の16問終了時(中間)課題終了後(事後)の3時点で行った。

結果

実験群では、8問目、16問目、24問目に比べて32問目の取り組み時間が短かった
統制群に比べて、実験群の32問目の取り組み時間が短かった。

SSE-totalでは、統制群に比べて実験群の中間と事後の得点が低かった
また、実験群では事前に比べて、中間と事後の得点が低かった
統制群においては有意な差がなかった。

SSE-relativeでは、事前に比べて、中間と事後の得点が低かった

SSE-absoluteでは、統制群に比べて実験群の中間と事後の得点が低かった
また、実験群では事前に比べて、中間と事後の得点が低かった
統制群においては有意な差がなかった。

諦めた回数と、不可能問題の取り組み時間(32問目)との間には両群合わせた全体でいずれも有意な負の相関が見られた。
諦めた回数と、自己効力感項目の差得点(事前と事後の得点差)との間には、実験群では有意な相関は見られなかったが、統制群では全ての項目において、両群合わせてではSSE-totalとSSE-absoluteにおいて有意な負の相関が見られた。

諦め行動が持続性や自己効力感の低下の一因となることが示された。

まとめ

実験1では、諦める行動を繰り返すことで自己効力感や課題への取り組み時間がどうなるのかについて調べた結果、自己効力感も低下するし、取り組み時間も短くなる!ということがわかりました!

そして、不可能問題が4問あるグループにおいては、最後の問題の取り組み時間が他の3問に比べて短く、課題を始める前に比べて自己肯定感も途中や事後の方が低かったようです。

確かに、解けない問題が続くともう嫌になるし、自信もなくなってきますよね(;_;)

これに何かしらの介入を入れてどうなるのかを調べたのが実験2。

どんな介入をすれば、なくなったやる気や自己効力感を取り戻すことができるのでしょうか!?

続きは次回(^^)

NOCCでは、今後も子育てに役立つような論文をご紹介していきますので、
ぜひ時間があったらホームページを覗きに来てください♪

(参考文献:市村賢士郎・楠見孝(2018).課題への取り組みの持続性に及ぼす諦め行動と介入のタイミングの影響 心理学研究,90,1-10)

ABOUTこの記事をかいた人

Yoshino

個別指導塾と集団指導塾で、主に中学受験・高校受験の英語と国語を担当してきました。 世の中の子育てに励む全ての親御さんたちが笑顔になるような記事を書いていきたいです!!

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