学校に楽しく通うには?

みなさんのお子さんは学校に楽しく通っていますか?

私は小学校は総合的に考えると楽しかった記憶があります。
しかし小学校高学年や中学・高校生になってくると、「今日は行きたくないな」とか「最近楽しくないな」と感じる日はありました。
その理由は友達関係について悩んでいたからだというのが多かったです。
子どもは成長するにつれて、相手の気持ちを考えたり自分を客観的に見たりすることができるようになってきますよね。
友達の気持ちを考えたり、自分が周りからどう見えているかをより強く意識することで、悩むことも増えたのでしょう。

今回ご紹介する論文は、他人の気持ちを理解する能力が、学校適応感にどのように影響を与えるかについて検討したものです。

では、ご紹介します!

*専門的な内容になりますので、とりあえず結果が知りたい!という方は「まとめ」から読んでいただいても大丈夫です!!

役割取得能力が学校適応に影響を及ぼすプロセス

目的

役割取得能力が学校適応に影響を及ぼすプロセスを明らかにすること。

調査方法

調査対象者

公立小学校5、6年生82名(5年生:男子23名、女子22名、6年生:男子12名、女子25名)

調査内容

役割取得能力:他者の知覚、感情、思考を自己の立場からだけではなく、他者の立場からも理解する能力(Selman,1976)である。
本研究では、規則および対人場面に応じた役割取得能力を測定するため、本間・内山(2002)による物語課題と役割取得能力の発達段階を評定するための5つの質問を行った。

教師評定によるクラス内行動
1.授業不参加行動:「授業中に授業内容と関係ないことをすることがある」など
2.規則遵守行動:「学校の規則を守ることができる」など
3.向社会的行動:「他の子どもに親切である」など
担任が評定を行った。

児童評定による学校肯定感・回避感
学校肯定感:「学校は楽しいですか?」など
学校回避感:「学校はきらいですか?」など

結果

対人場面の役割取得能力と向社会行動に正の相関。
規則遵守行動と学校肯定感に正の相関傾向。
向社会行動と学校肯定感に正の相関。

規則場面の役割取得能力は関連が示されなかった。

対人場面の役割取得能力が向社会的行動に正の影響を及ぼし、それを経由して学校肯定感へ有意な影響を与えている。
対人場面の役割取得能力は、直接的に学校肯定感に影響を示さないが、向社会的行動を介して間接的に学校肯定感に影響を与えるというプロセスを示した。

まとめ

以上が論文の要旨です。
ここからは私が個人的にまとめたものになります。

対人場面における他者の気持ちや考えを理解できる能力が高いと友達に親切に接するようになり、それにより学校が楽しいと感じるようになる、という結果が出ていました。

確かに、相手の気持ちを考えることができれば、困っている子に気付いて助けてあげられるようになりそうですね!
助けたことがきっかけで仲良くなったり、自分が困ったときには助けてくれたりするかもしれません。
それによって対人関係も良くなると、学校に通うのが楽しくなりそうですね♪

相手のことばかり考えて、自分の気持ちを表現できなくなるのは良くないと思いますが、相手の気持ちを理解してあげる力はとても大切だと思います。
今回の論文の考察によると、対人場面の役割取得能力を高めるトレーニングが、間接的に学校肯定感を高めることが考えられるそうです。

学校は子どもが一番長く過ごす場所なので、学校肯定感を高めて、快適な学校生活を送ってほしいですね♪

対人場面の役割取得能力を高めるトレーニングについての論文があれば、またの機会にご紹介したいと思います!

NOCCでは、今後も子育てに役立つような論文をご紹介していきますので、
ぜひ時間があったらホームページを覗きに来てください♪

(参考文献:本間優子・内山伊知郎(2017).役割取得能力が学校適応に影響を及ぼすプロセス 心理学研究,88,184-190)

 

ABOUTこの記事をかいた人

Yoshino

個別指導塾と集団指導塾で、主に中学受験・高校受験の英語と国語を担当してきました。 世の中の子育てに励む全ての親御さんたちが笑顔になるような記事を書いていきたいです!!

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