「10歳の壁」から考える記憶法

さて今回は、前回のブログの最後に触れた「10歳の壁」という観点から記憶法(勉強法)を考察します。

そもそも「10歳の壁」とは何なのか?これは小4くらいになると急に勉強が難しくなって、ついていけなくなる子どもが増えるという現象から呼ばれだしたものです。実際に小学校のカリキュラムは、小4ぐらいから徐々に「考える問題」が増えていきます。低学年の頃の勉強はどちらかというと「覚える問題」が中心です。つまり、この「覚える問題」から「考える問題」への移行で躓いてしまう子どもが多くいるということですね。

なぜ、小学校のカリキュラムがこんな風に作られているのかというと、まさにここで関係してくるのが「脳科学」です。私たちは「9.5歳ライン」と呼んでいますが、これぐらいの年齢は脳が大きく変化していく時期です。その変化する要因として一番大きいのが「メタ認知」です。「メタ認知」とは簡単に言うと、自分を客観視することができる力です。「メタ認知」ができるようになると「自分は一体何なのだろう?」とか「自分は人からどう見られているのだろう?」とか考えちゃうわけです。思春期の悩みはこうして生まれてくるんですね。

こうなると勉強に関しても「なんで自分は勉強しているのだろう?」となっちゃいます。低学年の頃は当たり前のようにやっていた「覚える問題」が苦痛になるんですね。

つまりこういうことです。脳が「暗記型」から「思考型」に変化するのに合わせて、小学校のカリキュラムも「覚える問題」から「考える問題」に変化するのです。その時に「暗記型」記憶法のまま勉強してきた子どもたちが躓いてしまうということです。

逆に言うと、「単純な計算」「漢字を覚える」「単語や熟語を覚える」のような勉強は「暗記型」脳である低学年のうちにしっかり積んでおくと効率が良いです。そこで基礎を固めてから応用に活かすというイメージです。

9.5歳までは「暗記型」9.5歳からは「思考型」の記憶法がベスト!!

今回一番伝えたいのはここです。脳の変化に記憶法(勉強法)を合わせていくのです。

NOCCでは10月4日・11日天王寺無料授業を開催します。「9.5歳ライン」の話も授業で詳しく説明していますので是非興味ある方は参加していただけたらと思います。詳細はホームページをご覧ください。