記憶力を上げるには? その1

勉強が嫌いになる原因の1つに挙げられるのが暗記だと思います。テスト前の一夜漬けの暗記、気が滅入りそうになりながらやった学生時代を思い出す保護者の方も多くおられると思います。(笑)

少しでも楽に暗記できたらな。

私自身も何度もそう願いましたが、残念ながら暗記に「楽な方法」なんてありません。それでも「コツ」のようなものはあって、効率の良い記憶法を知っておくことが大切です。

まず前提として、脳は覚えることよりも忘れることが得意です。日々溢れる膨大な量の情報をいちいち全て覚えていたらパンクしてしまうからです。だから、基本的には情報を右から左に受け流していて、「これは必要」と思った情報だけを記憶していきます。

つまり「この情報は必要」だと脳に気づかせてあげることが大切になります。繰り返すことによって記憶が定着するのはそういう理由からです。そして、インプットよりもアウトプットのほうがより効果的です。本をただ読むのではなく、音読したり紙に書いたりするほうが記憶は定着するのはもちろん、覚えたことを誰かに説明するというのも抜群に効果があります。

暗記は、インプットではなくアウトプットを意識しろ!!

これが、今回一番伝えたいことです。いかにアウトプットするかです。

また、よく記憶と密接に関係していると言われるのが「睡眠」です。睡眠中に脳はその日蓄えられた情報を整理し、必要な情報の定着もそこでなされます。皆さんが毎日見ている「夢」はまさに情報の整理整頓をしているんですね。これを「睡眠効果」と呼び、記憶の定着に睡眠は欠かせないものです。さらに言うと、暗記ものは寝る前にやるほうが効果的です。日中はその他にも膨大な量の情報が入ってくるので、どうしても情報が抜けやすくなるからです。

このように、おそらく皆さんが直感的にそうだろうなと感じるようなことも含めて、実験や統計を使って長い年月をかけて科学的に証明したものが「脳科学」です。

NOCCでは「脳科学」的に見ても正しいとされる情報の発信にこれからも努めてまいります。そして「科学」を使って今より「教育」を良くしていきたいと願っています。次回も、引き続き記憶法に迫ってみたいと思います。