【睡眠と学習④】
これまでのことをまとめると、
・睡眠は5段階に分けられる。
・段階それぞれで機能が違うと考えられている。
・レム睡眠(浅い眠り)でも、ノンレム睡眠(深い眠り)でも、夢を見ている可能性があるが、質が違う。
です。
今回は、睡眠段階による機能の違いを具体的に書いていきたいと思います。
脳には様々な機能がありますが、やはり学習に関しての機能が一番気になるところですよね?
もちろん、学習と睡眠がどれだけ関係あるのかを検証した実験は多くあります。
例えば2007年にハーバード大学とマギル大学の研究者たちが行った実験の概要は、
Aグループは、朝に学習→夜にテスト
Bグループは、夜に学習→睡眠→朝にテスト
というものです。
勘のいい方はお分かりかと思いますが、Bグループの方が正答率が高く出ました。
どれくらい高かったと思われますか?
この研究結果では24%高く出ています。
結構な差じゃないですか?
他の研究結果でも睡眠をとった方の結果が良く、10-30%向上が見込めています。
ということは、これを実際の学習に活かしていこうと考えると、
暗記系の勉強は寝る前にした方が効率が良いと言えるでしょう。
これらの実験は睡眠が記憶を定着させる機能があるという説を支持しています。
睡眠の話はまだまだ終わりません!
もっと深い話にいく前に、記憶の事を少し話したいと思います。
次回は記憶の分類についてです。